『聖プラクセディス』

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「聖プラクセディス」 1655年頃 カンヴァス/油彩 バーバラ・ピアセッカ・ジョンソン・コレクション蔵


この作品は実は、フェルメールの真作であるかどうかについて意見が分かれています。
しかし真作とすれば、彼の最も初期の作品ということになります。

聖プラクセディスは2世紀頃の人物。処刑されたキリスト教信者の遺体を清めることに努めたといわれています。
彼女は背景に見える殉教者の血を含ませたスポンジを絞っています。この作品は、フェリーチェ・フィケレッリという画家が10年ほど前に描いた『聖プラクセディス』の写しと思われていて、構図はフィケレッリの作品とほとんど同じ。

ただ、聖プラクセディスが持っているスポンジと、十字架を握っている点が異なっています。

ダリによってモチーフにされるフェルメール

シュルレアリストとして有名な画家のサルバドール・ダリは、フェルメールを絶賛していました。

あのダリが。

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この作品は、ダリが描いた『テーブルとして使われるフェルメールの亡霊』(1934年)です。

この他にも、『フェルメールの「レースを編む女」に関する偏執狂的=批判的習作』(1955年)など、フェルメールをモチーフにした作品を描いています。

ダリは著書の中で、歴史的芸術家達を技術、構成など項目別に採点しています^^

ほんとに面白い人ですよね。

ダリはダヴィンチやピカソなど、名だたる天才の中でもフェルメールに最高点をつけています。

その採点の内容は、独創性で1点減点された以外はすべて満点。


ハン・ファン・メーヘレンによる贋作事件

フェルメールの贋作がたくさん出てきたなかで、最大の事件は「ハン・ファン・メーヘレンによる贋作事件」です。

この事件は1945年、ナチス・ドイツの国家元帥ヘルマン・ゲーリングの妻の居城から、フェルメールの贋作『キリストと悔恨の女』が押収されたことが始まりでした。

オランダの至宝を敵国に売り渡した売国奴として、すぐにメーヘレンが逮捕されました。
ところが、メーヘレンはこの作品は自らが描いた贋作であると告白したのです。

さらに他にも多数のフェルメールの贋作を世に送り出しており、その中には『エマオのキリスト』も含まれているといいました。

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『エマオのキリスト』は1938年にロッテルダムのボイマンス美術館が購入したもので、値段は当時オランダ絵画として過去最高額の、54万ギルダーでした。

当初メーヘレンの告白が受け入れられなかったため、彼は法廷で贋作を作ってみせたと言われています。


これはこれで素敵な絵ですよね。

フェルメールの作品じゃない!

トレ・ビュルガーがフェルメールの作品として認定した絵画は70点以上もあります。

しかし。

これらの作品の殆どは、その後の研究によって別人の作であることがわかりました。

弟子なのか誰なのか。

ちょっとわかりませんが。

20世紀に入ると、次々にフェルメールの贋作が現れてきます。

でも贋作といっていいのかわかりませんね。

もしかしたら習作として、模写したのかもしれません。


日本の文化に興味あり?

フェルメールがトレ・ビュルガーによって「再発見」されてから、マルセル・プルーストやポール・クローデルといった文学者などから賞賛を集めます。

これによってフェルメールはまた、脚光を浴びることになりました。

やっぱりいいものはいいんですね。

フェルメールの作品が、埋もれるわけがありません。


フェルメールが使用したモチーフは、これまであまり調べられていませんでした。

しかし、出島からオランダに持ち込まれて話題を呼んだ、日本の着物と思われる衣裳の人物像が5点ほどあるそうです。

意外な事実ですね。

フェルメールもゴッホみたいに、東洋の文化に惹かれたんですね。

ルノアールもですし。

そう考えるとやっぱり、日本の独自の文化は素晴らしいってことですねー。

再発見?

フェルメールの死後の1866年。

フランス人の研究家トレ・ビュルガーが、フェルメールに関する初めての本格的な研究論文を発表します。

その頃フェルメールに関する文献資料はあまりなかったため、トレ・ビュルガーは自分をフェルメールの「発見者」として位置付けました。

フェルメールの評価が生前から高かったのは前に書きましたが、死後しばらくは「忘れられた画家」と呼ばれるほどにフェルメールの名は消えかかっていました。

トレは研究者兼コレクターで、しかも画商でもあったので、フェルメールを「再発見」したというのシナリオによって利益を得ようとしたのではないかという話もあります。

どっちだかわからないしどっちでもいいですが、フェルメールの作品がもっと出てこないかなー。


ウルトラマリンブルー

フェルメールが愛したウルトラマリンブルー。

生成するのも大変ですが、何より原材料がとても貴重な石。

もちろん値段もかなり高めだったようで、通常の青い絵具の百倍だったと言われています!

なのでほかの画家は、聖母マリアのマントなど限られた部分にしか使わなかったそうです。

でもフェルメールは違いました。

この深い青を愛していたので、いくら値が張ろうが好きなように使用したそうです。

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すてき。

それでこそ芸術家!

フェルメールは高価なウルトラマリンブルーをドレスの下地に使うという、当時としては型破りな使い方をしていたことが記録に残っています。

そのせいか、亡くなったときには多額の借金があったそうです。


でも芸術家はきっと、何があろうと自分の作りたいものを作りたいですよね。

自分の見たいものが見たいんだと思います。

フェルメール・ブルー

有名なフェルメール・ブルー。

このブログのタイトルにも使わせてもらいました^^

名前の通り、フェルメールの絵に見られる鮮やかな青の呼び名です。

この青は、天然ウルトラマリンブルー」という絵具で描かれたものだそうです。

ラピスラズリというとても貴重な鉱石が原材料。

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ものすごくまぶしい輝きの石ですよね。


17世紀当時、ラピスラズリは金よりも貴重でだったそうで、“天空の破片”と呼ばれていました。

ラピスラズリを細かく砕き、乳鉢ですりつぶして粉末状にしたものを溶液に溶かし、上澄みを捨てて純化し、それを植物油脂で溶いて絵の具を生成していました。

フェルメールの青へのこだわりが感じられます。

日本画に使われる絵の具なども石を顔料にしていますよね。

ピンホールカメラ

フェルメールは描画の参考とするために、「カメラオブスキュラ」という一種のピンホールカメラを使っていたという説があります。

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彼の用いた遠近法については、NHK制作のドキュメンタリー「フェルメール盗難事件」にて別の研究成果が紹介されていました。

まず、絵の一部に消失点となる点を決め、そこに小さな鋲のようなものを打ちます。

次に、その鋲にひもを結びつけてひっぱります。

このとき、このひもにチョークを塗り、大工道具の墨壺のような原理で直線を引きます。

この線と実際の絵を比較すると、窓やテーブルの角のラインが一致しています。

フェルメールの17の作品において鋲を打っていたと思われる場所に小さな穴があいていることからも、この手法がとられていた可能性が高いんだそうです。

フェルメールの絵画的技法

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「ヴァージナルの前に立つ女」 1672~1673年頃  ナショナル・ギャラリー蔵


これは晩年の作品。

人物など作品の中心をなす部分は精密に書き込まれた濃厚な描写になっているのに対し、周辺の事物はあっさりとした描写になっています。

この作品では、フェルメールの生々しい筆のタッチを見ることが出来ます。

この対比によって、見る者の視点を主題に集中させ、画面に緊張感を与えています。

典型的な例をして挙げられるのが、『レースを編む女』の糸屑の固まりと、この『ヴァージナルの前に立つ女』の床の模様。

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